エクストラバージンオリーブオイルの
健康効果発信機関

オリーブオイル健康ラボ

オピニオンコラムcolumn

2021.07.19

コロナ禍の夏に!健康効果を最大限に活かす
オリーブオイルの“鮮度リミット” 後編

鮮度を活かそう!
オリーブオイルを賢く、おいしく使い切るコツ

佐藤 秀美 先生
学術博士(食物学) / 日本獣医生命科学大学客員教授
鮮度を活かそう!オリーブオイルを賢く、おいしく使い切るコツ

使い勝手の良さNo.1のオリーブオイル
でも、“鮮度リミット”内に使い切れていない

オリーブオイル健康ラボが実施した意識調査の中で、「最も使い勝手が良いと思うオイルは?」という質問でNo.1に挙げられたのがオリーブオイルでした。その一方で、鮮度リミット内(開栓後1-2か月以内)に使い切れない量を購入している人が約6割もいることがわかりました。このことから、ご自分の食生活に合っていない容量サイズのオリーブオイルを購入している人が多いことが予想されます。

【最も使い勝手の良い油はオリーブオイル】Q:最も使い勝手が良いと思うオイルはどれですか?(SA)
【開栓してから使い切るまでの期間】Q:オリーブオイルを開栓してからどのくらいで使い切りますか?(SA)

※(一社)日本植物油協会では、開栓後、1-2か月以内の使い切りを推奨。

出典:インターネット調査(2021年5月;オリーブオイル健康ラボ)日本人男女400人 20代~50代
(結果の構成比は四捨五入しているため、構成比の和が100%にならない場合があります。)

オリーブオイルは、家族の人数や料理頻度に合わせて、開栓後1-2か月で使い切れるサイズを選ぶように心がけましょう。コロナ禍で、自宅で料理をつくる回数が増えた今、健康効果が高く、使い勝手の良いオリーブオイルを活用しない手はありません。賢くおいしく使い切りましょう。

コロナ禍で[栄養バランスのとれた食事] [家で食べる] [自炊] が増えたと回答した人の割合

出典:令和2年度「食育に関する意識調査」;農林水産省

健康に役立つ油・オリーブオイル。
ビタミン不足の解消と、抗酸化、抗炎症、動脈硬化予防にも

免疫力UPに役立つビタミンAとビタミンD、血行促進に効果的なビタミンE、骨の健康維持に役立つビタミンKに共通するのが、脂溶性ビタミンであること。これらは油に溶け込むことで小腸から吸収されます。日本人に不足しがちな脂溶性のビタミンA(含、βカロテン)とDを含む食材を摂るときには、これらの吸収率を上げるために油と一緒に摂ることがおすすめです。

数ある油の中でも健康効果の高い油がオリーブオイルです。抗酸化、抗炎症成分、LDLコレステロールの低下作用を示すオレイン酸が豊富なので、自宅での食事にどんどん取り入れていきましょう。

【日本人に不足しがちなビタミンA・D】健康維持・増進のために必要な推奨量/目安量に対する摂取量の割合(%)

出典:「令和元年国民健康・栄養調査」&「2020年版日本人の食事摂取基準」を元に算出

毎日使える便利なオリーブオイルを、
栄養バランスのとれた食事を実現しながら “省手間”で使い切る!

オリーブオイルを鮮度リミット内に使い切るには、大前提として、家族の人数や料理頻度に合わせて、開栓後1-2か月で使いきるサイズを選ぶことが重要です。その上で、使い切るコツとしては、1.しっかり使う、2.チョイ足しする、3.省手間料理「オリーブオイル漬け」の3つ。いずれのコツも、キーワードは“省手間”です。健康効果の高いオリーブオイルを上手に使えば、手間をかけずに栄養バランスのとれた食事になります。

1.オリーブオイルをしっかり使う

オリーブオイルをマヨネーズにしたり、炊き込みご飯に活用することで、一緒に食べる野菜や海藻などの脂溶性ビタミンの吸収率が上がります。

2.オリーブオイルのチョイ足し

薬味や新鮮野菜のような「緑の香り」があるオリーブオイルは、和食にもピッタリ。“チョイ足し”すれば料理に爽やかな風味が添えられ、同時に、脂溶性ビタミンの吸収も良くなります。

【おススメの食事例】
3.省手間料理「オリーブオイル漬け」

食材をオリーブオイルに漬けるだけの、究極の省手間料理が「オリーブオイル漬け」です。漬ける食材の脂溶性ビタミンが効率よく吸収されるだけでなく、様々なアレンジ料理が手軽に作れます。日持ちがするので、作り置きをしておけば、手間をかけずに日々の料理のバラエティが広がります。

コロナ禍でニーズが増えた「栄養バランスのとれた食事」と「省手間」の両方を実現するには、オリーブオイルが最適です。健康効果を最大限に生かすためにも、鮮度リミットである、開栓1-2か月以内に使いきるようにしましょう。そのためにはまず、家族の人数や料理頻度に合わせて、容量サイズのあったオリーブオイル選びを心がけることが大切です。さらに、賢くおいしく使うことを忘れずに。オリーブオイルは、毎日の食卓の強い味方です。

佐藤 秀美

佐藤 秀美 先生学術博士(食物学) /
日本獣医生命科学大学客員教授

横浜国立大学卒業後、企業で調理機器の開発に従事。その後、お茶の水女子大学大学院修士・博士課程を修了。学術博士。専門は食物学。大学で教鞭をとる傍ら、栄養士免許を取得。研究者と主婦の目線で料理や栄養を研究。著書多数。

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